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Acta est Fabula 感想

2009年12月27日 22:27

待って、待って、待ち続けて…。
しかし、その結果が怒りの日になってしまった。07年版。
期待がなまじ大きかっただけに、その反動もまた凄まじく。
多くのユーザーが嘆き、怒り、失望し、Diesから離れていったことだろう。
・・・それでも俺たち信者は諦めきれず、願い、焦がれ、待ち続けた。
そして待ち続けること2年――。
この永遠とも思える時の中、様々な紆余曲折を経てようやく完成に至ったActa est Fabula。
これまでの経緯を思えば非常に感慨深く、また歓喜せずにはいられない。

・・・とまぁ、前置きはさておき、万感の思いでファーブラをクリア。
期待通りどころか期待を遥かに上回る内容に狂喜しながらひたすらプレイ。
俺はこれを求めて諦めきれずにこれまで耐えてきたのだと今なら誇りを持って断言できる。
そんなわけで早速感想を書きますが、今回は極力ネタばれなしの方向でいこうかと。

クンフトで修正されたマリィルートが充分に満足のいく内容だったので、
それだけに残りの螢ルート、玲愛ルートがマリィルート以上に盛り上がるのかという
不安もありましたが、そんな俺を待っていたのは未知の展開に未知のバトル、
そしてそれを盛り上げる新BGMと、不安は全くの杞憂に。

螢ルートですが、こちらはどのようなシナリオになるか大体予想はしていたのですが、これがまずいい意味で
裏切られたというのが正直な感想。こちらはラジオでベアトリス、カイン、エレオノーレをメインに掘り下げると
言っていましたが、それ以外でもトリファやラインハルト、それに司狼が予想以上に活躍してくれたのが意外というか
嬉しい誤算だったかと。とくに司狼はプレムービー等で一切情報がなかったので、ファーブラでの活躍が
あるのかと心配でしたが、螢ルートでも充分すぎるほどの見せ場があり実に満足。そして肝心の螢ですが、
まさに不動心という名の折れない心の強さというものを見せてもらったのだわ。あとはHシーンでの態度が可愛すぎて仕方ない。
ぶっちゃけ抜きゲ以外の恋愛物のHシーンなんて、そこにたどり着くまでの過程が重要であって、
行為そのものにはそれほど気にならないというか重きを置かないし、ましてやDiesという燃えゲには
不要とすら思っている俺が熟読してしまったので。…まぁ、そんなどうでもいいことは置いといて、
螢ルートはマリィルートは同等のボリュームがあると言っていた言葉通り、ボリューム的にも充分楽しめたかなと。
結末に関してはまぁ賛否両論ありそうですが、マリィとの繋がり云々、それに伴う戦力図を考えれば
あの結末は致し方ないのかなと。決してハッピーエンドではないですが、下手に勝利しラインハルトの格が落ちるのなんか
見たくもないですからね。落とし所を十分に弁え、且つ、納得させるにはあれが一番の終わらせ方だったかと。
そしてこのルートでもルサルカさんの扱いは酷かったと哀悼の意を表さずにはいられない

そして一番派手になると言っていた玲愛ルートはその名に恥じない最高のシナリオに。
もう玲愛ルートは最初から最後まで名場面、名勝負の連続で全てが見せ場といってもいいほどの盛り上がりを
見せてくれます。その為、どのシーンが一番好きか決めるのは非常に難しいですが、やはり生粋のバトル、
そしてDies信者ということを鑑みればベイVSシュライバーを挙げずにはいられない。




クンフトの感想のときにプレイ前にドラマCDの“Die Morgendammerung”を聴いているか否かでは
終盤の見せ場でのテンションが全く違ってくるはずと書きましたが、今回もこれが完全に当てはまるどころか、
今回はドラマCDを聴いてなければこれがどれだけ熱いバトルか、そしてベイがどれだけシュライバーに固執しているか、
この闘いに狂喜しているかまでは伝わらないと思うので。しかも今回はこの2人に限らず、
初期団員全てがこのドラマCDを基に掘り下げられているのでDiesを真に楽しみたいのならばやはりドラマCDは必聴だと思う。
そういう意味では実はファーブラもかなりのFD的要素を持っていたりすると思ったりする。
まぁ、それはここまでDiesを愛し、待ち続けた俺らへのご褒美ということで。
あと結果に支障がないように名場面を挙げるとそれ以外ではバトルロイヤルはマジで熱い。
クンフト、そして螢ルートまでラインハルト戦を除き、まっとうな勝負は一対一が常だったのに、終盤の見せ場、
しかも大隊長クラスが本気モードで敵味方区別なく戦う。これが燃えないはずがない。
その他にも熱すぎる見せ場は多々ありますが、ネタばれ的要素が多いため泣く泣く自重。
兎にも角にもマリィルート以上に盛り上がる玲愛ルートは燃えゲ好きには堪らないはず。
あと、香純EDは別名ベイハッピーEDと言われていましたが、
それならば玲愛ルートはベイトゥルーEDだと思わずにはいられない。
それだけ玲愛ルートのベイは魅力的だったからなぁ。まぁ、玲愛ルートはベイのみに限らず、
初期団員全てに見せ場があり、それぞれ株を大幅に上げた印象はありますが。
そして今回もトリファはやってくれたな、と。クンフトに続き俺的にトリファ株が07年版から
一番上がったのは間違いない。そしてヘルガ姉さん大好きです。
しかしシリアスなシーンで元気なヘルガ姉さんに超絶吹いた。
あと、最終決戦の獣殿の流出シーンのCGは絶対吹くと思うんだ、うん。

とまぁ、シナリオの良さを挙げたら切りがないのですが、それと同じくらい
良かったのが新規BGM。これがもうどれも素晴らしすぎ。クンフトまでの曲も大好きですが、
バトル曲の数の少なさだけが唯一の不満だったので今回の大幅追加は純粋に嬉しいし、
しかもただ増えただけでなく、そのどれもが素晴らしい質なのだから満足しないわけがない。
この魅力的なBGMと相成って上記のバトルシーンの盛り上がり方は凄い熱を帯びるので。

…今回もダラダラと賛辞ばかり並べてしまいましたが、それほど魅力的な作品なのは間違いない。
まぁ文体が特徴的なので、合わない人は合わないだろうけど、嵌まる人はとことん嵌まる。そんな作品だと思う。
なので興味がある人はまず体験版からプレイしてみて、ノリが合えばプレイする価値は必ずやあると思う。
私的には長年求め、焦がれていたものがようやくプレイ出来た感動に打ち震えている今日この頃。
確かに、これが発売されるまではいろいろありましたが、それでもこの作品、この内容には文句なしに
100点・・・とはいかないけど99点は付けずにはいられない。
100点でないのはこれすら超える作品を作ってほしいという願いに他なりませんが。
・・・それにしても今年は最初から最後までDies一色の年だったなと思わずにはいられない。
そう考えると今年はそう悪くないというか、実に満足&楽しめた一年だったと思ったり。


~拍手~

>はじめまして。いつも拝見させていただいています。Dies 発売前に戻って来られたので安心しました。
いらっしゃ~い!(某アニメの医師のように)
12月は毎年のことなのですが仕事が忙しく更新が止まるのは避けられないのかなと今年も思ったり。
それでもDies発売前に戻る&コンプという最低限の目標は果たせたので良しとせねば。
Diesは本当に満足のいく出来だったのでプレイするなら存分に楽しんでくださいね。(もうクリアしているかもしれませんが)
それにしても未だに見てくれている人がいると思うとまだまだ頑張らねばと思ったり。


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Acta est Fabula その2

2009年11月21日 08:09

Dies irae ~Acta est Fabula~ Fabulaプレムービー ver.4

今回のプレムービーの絶望感はパネェ。そしてDiesのスケールの大きさもマジパネェ・・・。
クンフトの時にマリィ√が盛り上がりすぎて残りの螢√と先輩√が尻すぼみにならないか不安だと
そんな失言めいたことを洩らしましたが、不安どころか期待値が既にクンフトのそれを超えている。
それどころか、この期待感はもうエロゲの器じゃない。例えコンシューマーを含めてもこれだけ
期待を抱かせる作品にはなかなか出会えないとガチで思う俺マジ信者。
や、実際ここまで期待する作品となるとFF7やサガフロといったRPG全盛期時代にまで遡るからなぁ。
あと、今回のプレムービーの曲が素晴らしすぎる件についても言及。
とてもエロゲで使われる曲とは思えないどころか、どこのハリウッド映画の音楽だよ!と、
思わず突っこまずにはいられない。与猶さんマジいい仕事しすぎ。
来週はラジオの更新と共に新OPも公開されると思うので毎週金曜が楽しみで仕方がないのだわ。


Dies irae 新OP?

Dies完全版のOP曲と思われるのがこちら。
初めて聴いたときは正直微妙と思いましたが、エンドレスで流しているうちに次第に洗脳されていたり。
まぁ、新OPが公開されれば弥が上にも好きになるんでしょうが。
とくに今回のプレムービー4の曲を聴いた直後に聴くと凄くいい曲に思えてくるから不思議。


~拍手~
>ファーブラの最新プレムービーを見ました……wktk通り越してwkgtしております!
燃えを備えたルサルカと、あと20万持ってこいと啖呵切るマキナのバトルが楽しみ過ぎます。
獣殿vsニートは超常過ぎて展開が全く読めません、だからこそ期待も高まろうというもの。
……あれ、練炭の出番無くね?(笑
シュライバー戦では大穴でベイが力を貸すとかどうでしょ?
HP低そうだから回避不能の吸精月光で削れば……地味な展開だなぁ(苦笑  @堕落人 

堕落人さんオッスオッス!
プレムービー3は燃え成分満載でwktkが止まりません。
マキナVSルサルカ、獣殿VSニート。どちらも未知すぎて展開が予想できないので。
そして何より本気のアンナシュライバー戦が楽しみすぎる。
シュライバー戦の予想としては練炭が 「流出しかない」と言ってますが、そう簡単に流出に
至れるわけがないので、やはり展開としては誰かが助太刀に入ると考えるのが妥当。
その誰かですが、『頼む。誰か、誰でもいい。』 というセリフから、意外なキャラの可能性が大。
そうなると味方サイドではなく騎士団サイドのキャラだと思うのですが、果たして誰か?
シュライバーと因縁があるとすれば、ベイか神父の2択になるんですけどね。
私的にベイはシュライバーと同じで獣殿に忠誠を誓っているから裏切る可能性は低いと思う。
だとすれば消去法により神父ということに。神父はシュライバーに孤児院で最愛の子供たちを
殺されているし、その子供たちの復活が目的で黄金錬成を阻止しようと暗躍しているので辻褄も合うし。
・・・あれ、「ヴァレリア・トリファは俺が殺す」 の出番なくね?(笑
まぁ、これだと既知の範疇なのでこの予想も大きく上回るほどいい意味で意外な展開に期待します。

>おいおい、阪神には矢野がいるじゃないですか、なぜ今さら城島を?
その矢野さんが怪我をした結果がごらんの有様だよ!
それに矢野は年齢的に考えてもそこまで期待するのは酷というもの。
では代わりの捕手と考えると、正直皆似たり寄ったりなので、それなら打てる捕手ということで
狩野を起用しただけのこと。その狩野も守備での負担が大きいためか、打撃も後半は尻すぼみに。
なので城島の獲得は矢野の後継がいないとここ数年危惧されていた阪神には絶対に必要だった。

Acta est Fabula

2009年11月10日 00:50

Dies irae ~Acta est Fabula~ プレムービーver.3



ファーブラのプレムービー3を見てwktkのインフレが止まらない。
正直この期待感はクンフトのプレムービー4を見たときと同じ。楽しみすぐる。
ファーブラではクンフトではなかった組み合わせのバトルが見られるとラジオで言っていましたが、
ベアトリスvsザミエル、獣殿VSメルは予想の範疇だとして、マキナVSルサルカとか未知すぎて仕方ない。



クンフトで掘り下げられなかったキャラはファーブラで見せ場があると言っていましたが、
まさかルサルカがマキナとバトルするなどとは思いもしなかったのだわ。・・・これが未知か!
しかし、ルサルカが健在ということで気になるのがファーブラでの司狼の立ち位置。
クンフトではルサルカから聖遺物を奪っていただけに、その展開がなくなるということで
司狼の行動が今のところ全く読めない。正直司狼もクンフトでは消化不良のまま退場したし、
ファーブラで活躍の場がないとはとても思えない。そんなわけで発想を逆転すると、
意図的に司狼とエリィの情報を隠してる感じがする。
クンフト発売前に一番wktkしたプレムービー4が発売直前だったことを考えると、今回のプレムービーは
まだ発売まで2か月近くも前ということになる。発売まで間がある時点でこのムービーってことは、
きっとこれ以上にwktkが止まらないのを残している可能性が大。
そう考えるとベアトリス関連やルサルカVSマキナは客寄せ、獣殿VSニートでさえ前座、
真の隠し玉は司狼関連と予想してしまうのは些か司狼に期待しすぎだろうか?
否、ここまででも充分なほど未知を見せてくれている正田なら、更なる未知を見せてくれるに違いない。
そんなわけでこのマキナVSルサルカよりもぶっちゃけファーブラでの司狼の活躍が気になって仕方ない。



そして今回のムービ-でもっとも興味深いバトルといえば練炭VSシュライバー。
練炭といえば香純に最大の欠点として「みんな一人で片付けようとするところ」なんて言われてたわけで。



その練炭が「頼む。誰か、誰でもいい。俺に力を貸してくれ」とか言い出すなんて、
マジで半端なく差し迫ってる証拠だし、あの時点でシュライバーが創造を使った所から考えると
シュライバーの形成>練炭の創造なのは間違いないし、やはり相性は相当悪い。
マキナ曰く、練炭が速さでシュライバーを超えることは絶対的に不可能だと言っていた結果がこれか…。
しかもさらに最悪なのは、一発喰らってからが本番という展開が今回は実現してしまっているということ。
本気シュライバーが見られるので嬉しい半面、どうやって倒すのかという絶望感もありますが、
それも含めてすべてが未知であることのなんと素晴らしいことよ!
結末が予測できないからこそあれこれ想像できるし、そういう点では今が一番楽しい時なのかも。
あの流れからするにマリィがいないのに練炭は創造までいったみたいだし、練炭の成長もじつに楽しみ。
それに気になるのは「もう誰一人失わずに済む世界を」って事は既に誰か死んでるって事だよな。
このセリフについても非常に気になるところだし、後は誰が力を貸すかに注目なのだわ。




そしてこのDiesの真の最強決定戦。

メルが初めて表舞台に立つことと、獣殿との超絶バトルに今からwktk。
そして喧嘩を吹っ掛けたのが獣殿ではなくメルからだという事実に驚いた。
それにしてもこの2人のバトルだけはどんな展開になるか全く想像できない。
しかし、今回もいい意味で我々の期待を裏切ってくれることだけは間違いない。
今回のムービーを見る限り開発も順調そうだし、今年のクリスマスは最高の日になりそうだ。





【MAD】超電磁砲deきしめん


Diesとは全く関係ないけど、超電磁砲の良MADがあったのでついでに紹介しておくとす。

Dies irae ~Acta est Fabula~

2009年08月03日 21:34



Diesのアペンド版の勢力構図を見た池田ァァ!!さんが一言。





絶対勝てないし!

や、この勢力図は予想通りといえば予想通りなのですが、両陣が対面した構図を改めて見ると、
その圧倒的な戦力差に絶望せざるを得ない。
ラジオで正田が「クンフトをプレイしてくれたユーザーがこの絵を見て勝てるかもしれないと思ってくれたら嬉しい」と
言っていましたが、逆にクンフトをプレイしたからこそ、勝てるはずがないという先入観に囚われてしまうはず。
まぁ、ぶっちゃけクンフトではこの構図で実際に勝ってはいるのですが、
ザミエルが本気だったり、他の騎士団達が徒党を組んできたらと思うと、どう贔屓目に見ても厳しいかと。

しかし、だからこそファーブラへの期待感は膨らむばかり。
ラジオで正田曰く「クンフトでは既存のCGを使わなければならない関係で展開に制限があった」
「でも今回はそれがないので好き勝手出来る」という発言からクンフトとは全く違った展開が期待できる。
・・・というか、未知の展開を見せてくれなければこの戦力差は跳ね返せないだろ。
その未知の展開をいろいろ想像して楽しみつつも、クリスマスが今から狂おしいほど待ち遠しい。

それにしてもLightのラジオ企画は実にいいものだな、と。
好きな作品の情報が聞けるのは勿論、その開発者の声が聞けるというのはエロゲ業界では珍しいし。
聴いてて思わずにやりとするし、スタッフの作品に対する熱意が凄く感じられるため、
こちらとしてもよりその作品やスタッフに対する理解が深まるので聞けば聞くほど好きになるし。
まぁ、もちろん俺のような訓練された信者を集める有効な手段ともいえますが、素晴らしいことには
違いないので他のメーカーもユーザーとの交流の一手段として是非見習ってもらいたい。


~私信~
>完全版は買ってみようかな。
超亀レスですが、うぃんぐ兄貴なら間違いなく楽しめると思いますので完全版発売の際には是非是非。

Dies irae Also sprach Zarathustra -die Wiederkunft-

2009年07月27日 00:32



望んでいたものが望み通りの結果を出すことはなかなかに難しい。





むしろ、その望みに届かない場合の方が多いのかもしれない。




だからこそ、それを成し遂げるということは素晴らしく、称賛に値するのだ。



そんなわけでクンフトをクリア。早速感想ですが、以前、無印版を70点と評したことを考えれば
この作品には200点くらいはつけなければならない。それほどクオリティの違いがある。
しかし、さすがにそれはまともな評価ではないので、これはあくまで “Dies irae” という作品の中の
“die Wiederkunft” なのだと冷静に判断すれば90点といったところ。
まぁ、クンフトという単体で見れば95点、さらには俺のように怒りの日を体験しつつも
諦めきれずにひたすらこの日を待ち続けた信者なら点数以上の満足感を感じて歓喜していることでしょう。
なので、評価という点ではクンフトから入った人より、無印版をプレイしている人の方がこの作品に関しては
高いと思う。 さらに、プレイ前にドラマCD “Die Morgendammerung” を聴いているか否かでは
終盤の見せ場でのテンションが全く違ってくるはず。聴いていればさらに盛り上がれるだろうし、
知らなければ逆に展開が分からず盛り下がってしまう可能性も否定できない。
そういったことも含めて、本作は、新装版という名の限りなくFDに近い作品であるといえる。
なので、無印版をプレイしていない人が “Dies irae” という作品を心底楽しみたいのなら、
完全版の発売まで待つか、少なくともドラマCDは先に聴いておきたいところ。
まぁ、テンションが高ければ、多少分からない設定などがあっても問題なく楽しめると思いますが。

・・・と、話がだいぶ逸れてきたので内容の感想に戻りますが、本作のクオリティは本当に素晴らしいの一言。
まさにこれが俺達が求めてやまなかった正田崇によるDies iraeなのだと。
無印版の感想で、Dies irae の問題はシナリオのみだと書きましたが、そのシナリオの面白さが
今作では突出し過ぎ。 正直、いくら正田が全て書いているとはいえ、結末が同じではそれほど劇的には
面白くならないのではないかという不安も大き過ぎる期待の半面感じていたのですが、
それが全くの杞憂どころかさらなる未知を提供してくれるのだから恐れ入る。
特に、最大の見せ場である戦闘シーンは、蛹が羽化したかの如く、革命的な面白さに。
四つ巴戦、 神父VS黒騎士、 螢VS赤騎士、司狼VS白騎士、 蓮VS獣殿 など、
どのバトルも無印版でもっとも熱く感じたベイVS司狼が前座にすらならないほど霞んでしまったので。
そしてそのバトルをさらに盛り上げる要因となったのが各キャラの魅力アップと演出の向上。

前者についてはクンフトではほぼ全てのキャラに言えることなのですが、
その中でも螢、トリファ、ザミエルが抜きんでて輝いている。
まぁ、トリファとザミエルはもともと特別な存在だし、プレムービーなどでもかなり目立っていたので
活躍の場は増えるだろうと当然予想はしていましたが、まさかアペンドでルートを残している螢が
あそこまで頑張ってくれるとは正直思いもしていなかった。
・・・というか、正田曰く、勝利フラグ3つでようやく相討ちってVS獣殿ではなくVSザミエルだったんだな。
無印版から一転、無双すぎるザミエルに心底惚れた。さすがはグラズヘイムのエインフェリア。
しかし、螢とザミエルはアペンドの蛍√こそが真に輝く場所であることは間違いない。
クンフトでこれだけ活躍したのにアペンドではさらに見せ場が増えると思うと、否応にもwktkが止まらない。
なんといっても今回は創造を温存したままだったので、アペンドでは存分に渇望を見せてほしいところ。

そしてもう一人、評価が一転したのが神父ことトリファ。

もうこのシーンが好き過ぎて堪らない。
かすみ√のラスボスなので、そちらで活躍するのは当然として、マリィ√での行動に驚いた。
いろいろと策を弄して立ち回るという初期のイメージに近い人物像だったし、
黒騎士とのバトルまであり見せ場も十分。こちらのほうがより神父の渇望をみられたので実に満足。

そして後者についてもっとも大きいのが魅力的なBGMの使い分け。
無印版ではあれだけ魅力的だった Holocaust がシュピーネ戦までしか使われず、非常に不満を
感じていましたが、今回は場面場面でしっかりと使われており、バトルでの高揚感が凄いことに。
無印版では場面にそぐわないBGMがいくつか見受けられましたが、
ことクンフトに限れば演出に力を入れたということだけあって、サウンドに関する不満が全くない。
それどころかEinsatzやShade and Darknessが流れるシーンは鳥肌ものだった。
やはりアニメではなく読み物である以上、サウンドによる演出は相当な重度を占めるなと。
それともう一つ、各キャラの創造に名前がついたのはいかにも必殺技っぽくて最高だった。

そして今回俺がもっとも熱くなった最大瞬間風速地点は、問答無用で司狼VS白騎士
当時の渇望が形成された、まさに俺にとっての流出の展開。
この瞬間はもうアドレナリンの流出を抑えきれないほど興奮したのだわ。
確かに、無印版と比べて白騎士が一番見せ場的にも強さ的にも変化が乏しく、
多少残念な気もしましたが、でもそんなの関係ねぇ!
一発喰らったら本領発揮という描写もあったことだし、白騎士は必ずやアペンドで輝いてくれるはず!

・・・とまぁ、ダラダラと書いてしまったし、まだまだ書き足りないですが、とりあえずまとめると、
無印版で感じたシナリオ、戦闘に関する不満点は完全に解消されており、非常に満足のいく内容になっています。
まだ完全版ではないにしろ、間違いなく燃えゲとしては至高の逸品であると断言できるので、
この手のジャンルが好きな人ならプレイして見る価値は必ずやあると思う。
あと、ネタ的にゼノサーガやヴァルキリープロファイルなどが好きな人ならさらに楽しめるかと。

まぁ、なんにせよ残りの螢√、玲亜√が楽しみで仕方ない。
蓮もフルボイスになるなら問答無用で完全版にも突撃するのだわ。



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